二十九、信頼性管理部門とはどんな職場?

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製品を客先に納入後も一定期間良好な状態に維持するための管理、簡単に言えば寿命の推測・管理が信頼性部門の役割です。心臓ペースメーカやハヤブサなど、医療・航空宇宙で注目されています。
信頼性管理は、広い意味の品質管理でもあります。そのため品管理部門が機能を含む場合も多いのが実態です。


(一)信頼性管理部門の業務
信頼性管理の特徴は、故障率の推測、寿命の推測・設計を行うことです。
一般的に、製品は、導入初期の段階で、故障率は高く、しばらく使用すると、安定な状態になり、故障が少なくなります。やがて寿命に近づくと、部品が老巧化し故障率は上がってきます。(金属疲労、緩み、酸化などが原因)
故障率は、部品や材料、設計などによって違いがあります。使う部品、例えばスイッチは玩具用と医療用は当然異なります。
前者は、バネ性の弱い金属を使ったり、接触部分のメッキ加工は必要ありません。後者は、バネ性が強くしかも長寿命の金属材料を使用し、接触部門は金メッキを施されているなどが具体的な例です。
また、同じ車用の部品でも、社内で音楽を楽しむ製品と、エンジンやブレーキの制御に使われる部品とは、信頼性も異なります。後者は、車そのものの機能や人命にかかわることもあり、温度もマイナス四十度からプラス百度以上に耐えられる部品が使用されています。このように製品の使用目的や経済性によっても、信頼性へ取り組み方は異なりますが、当然産業機器や医療・航空宇宙など高信頼性を求められる分野に努力が払われます。

信頼性は、製品の目的、設計段階における部品の選択、使用環境に大きく依存します。
医療機器や宇宙機器など高い信頼性を保つには、製品の過酷な信頼性試験も行われています。試験のための方法や設備は充実していますが時間と人手がかかります。
試験の方法の多くは、JIS(日本工業規格)に規定されています。迅速さを求められる現在では、JISを簡略応用した試験方法を採用しているケースも多くなっています。

信頼性部門では部品の知識、温度湿度・化学物質など環境の知識、国内/海外試験規格の知識、試験装置の知識などが広範な知識が必要とされます。さらに各部品の寿命を集積した製品の故障率や寿命を推測するデータの解析技術も求められます。あまり目立つことはないのですが、製品によっては非常に重要な管理部門です。
長き旅を終えて地球に帰還したハヤブサには、徹底した信頼性設計と部品評価がなされたに違いありません。
開発部門、部品メーカ、信頼性部門の総力を挙げた成果であったと推測することができます。
設計段階では信頼性設計(高寿命部品、二重回路など)がその例です。部品では、温度、湿度、振動、摩耗、周辺のガス、使用材料などが評価項目です。

(二)期待される人間像、自己能力の向上
ハヤブサに限らず前述の豊富な知識や開発設計部門・品質管理部門との連携が必要となります。
多様なデータ取得と分析の繰り返しは地道な業務です。資格も品質管理部門のケースと同様です。
今後の日本製品は健康、安心・安全がキーワードとなり、医療分野や航空宇宙も有望な産業です。高信頼性設計は欠かせませんので、信頼性管理の重要性は増すものと思われます。

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