二十八、品質管理部門とはどんな職場?

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品質管理部門は、製造やサービスの品質維持・改善と品質管理システムの維持が役割です。
製品の製造段階では作業者の不慣れやミス、あるいは機械の不具合などで決められた品質のものが作られるとは限りません。製造段階で不具合をできる限り少なくし、お客様には製品の品質保証を行うことが必要です。
サービス面では、迅速、親切、丁寧、ミスの防止などが品質の対象となります。

(一)製造品質の維持・改善
製造業であれば、製造部門での直行率(製造段階での良品率)九十九%以上、客先からのクレームは半年で五件以内というようなことが品質目標として掲げられます。サービス業でいえば、いつもスマイル迅速対応、クレーム回答二日以内というようなことが目標とななります。 この内容を会社全体に啓蒙、徹底させ、維持していくのが、品質管理部門の業務です。
特に製造業では前述の如く、客先に納入する前に品質問題は撲滅せねばなりません。このために製造ラインで不良が発生した場合の原因分析は徹底して行われます。
例えば不良の原因は、以下のような切り口で解析されます。4M(Man, Material, Method, Machine)と称される手法です。これは解析方法の一例です。他にも学問的な解析方法が駆使されています。

・人(訓練、習熟度、体調など)
・材料(材質、寸法、バラつき等)
・作業方法(やりにくさ、手順、使用工具など)
・設備(故障、安定性など)

さらに、各製品について不良の傾向毎に原因、発生の作業場所、ロット、時系列、部品)のデータ取得と分析が行われ対策が施されます。その後も対策の効果を追跡監視するなど、データ取得>分析>対策>監視というサイクルが改善のために継続されています。
一連の活動には、多数のデータの比較分析、グラフ化など統計的知識も駆使されています。日本ではこのように製造段階で品質を維持し、不良撲滅の活動が常になされております。品質部門の努力によって世界的なレベルの品質が保たれているのです。

企業が市場において、重大な損失を与えた場合PL(製造物責任)問題となることがあります。車のリコールや製品の発火などがその例です。多くは設計に起因します。製品の設計が終了し、機能・性能や問題の有無の確認には設計審査が社内で行われます。例えば、電源まわりの発熱や、構造的に子供の指が振れても怪我を発生させないかなど気が配られます。アパレルの皮膚に対するダメージや食品の添加物も要注意です。設計審査も品質管理部門が主導して行われます。

製品を客先納入後も不具合のクレームが来ることがあります。客先の窓口からの連絡を受けて、実情把握、問題の分析、原因究明、必要によっては対策が施されます。設計や製造部門の協力で、原因や対策を含めた報告書を準備しなければなりません。回答の遅れがないように品質管理部門は気配りが求められます。

(二)品質管理システムの維持
製造業、サービス業にかかわらず、客先に満足を提供することは重要です。
国際的な品質管理システムであるISO9001は、客先に満足いただけるものを提供する管理について規定しています。現在は多くの国内企業が、ISO9000シリーズの認定を受けています。客先が結果として受け取るモノやサービスのみならず、それらを生み出す組織の方針、組織、品質マニュアル(規定)、関連組織の責任、管理の流れ、不具合品の処理・再発防止などが規定されています。認定を受けた後も、規定が社内で決められた通り実行されているか、と言う監査が継続的に求められています。こうした品質管理システムの維持も品質管理部門の大きな業務です。

(三)期待される人間像、自己の能力向上
品質データの解析や品質の維持・改善、ISO9000の規定する管理は世界共通と言うことができます。しかも業界の壁はなく電気電子、建設、小売りなど基本管理はどこでも同じです。
品質改善活動は繰り返しのデータ取得、従業員教育、社内審査、社内監査などとなります。データの解析作業が多いので、粘り強く数学的に興味がある人には適正と言えると思います。
社内では内向きの地味な業務と言え、人材面では大企業といえども専門家は少ないのが実態です。就職でいえば穴場といえるかもしれません。

このように品質管理部門は極めて重要で奥が深く、しかも共通性が高いので、世界中どの会社でも通用するという特長があります。それに日本の車、電気製品のイメージから日本の品質管理者はレベルも高く、世界でも尊敬されています。ISO9001やISO14001の認証審査員資格の道も開けており、多くの企業の品質管理に携わる人材が資格を得て活躍しています。

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